さて、皆さん、太陽光パネルの大量廃棄が、2030年、2035年以降に発生すると、環境省等から警笛を発信されていますが、皆さんはどのように思われておりますでしょうか?
その個人的な答えの前に、浜田社等の記事を少しご紹介します。
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太陽光パネルの資源化技術の現状(浜田社の記事の抜粋)
国内循環体制を築くためには出口戦略が重要です。浜田社ではアルミフレームやジャンクションボックスをアルミや銅としてリサイクルし、セルシートは非鉄精錬会社で銀を回収・リサイクルしています。太陽光パネルのガラスは約7割を占め、一部は板ガラスにリサイクルされますが、ほとんどはグラスウールなどにダウンリサイクルされています。現在、ガラスカレットは一定の品質以上であればリサイクル可能ですが、それ以外は路盤材や埋め立てに使われることが多いです。
2030年代後半には太陽光パネルの廃棄量が約50万トンに達し、約35万トンのガラスが発生する見込みです。しかし、板ガラスやグラスウールへのリサイクル需要は約2万トンに留まり、約33万トンのガラスが余剰になります。この大規模なリサイクルには、土木資材としての利用が最も有力であり、安定供給のために事業者間の協力が不可欠です。
一般社団法人太陽光パネルリユース・リサイクル協会の活動(記事の抜粋)
発電事業者、太陽光パネルメーカー、リサイクル装置メーカー、ガラスメーカー、学術研究者などと連携し、太陽光パネルの適切なリユース・リサイクルスキーム確立を目的に、2022年11月に一般社団法人太陽光パネルリユース・リサイクル協会を設立しました。現在、約40社が加盟(2024年4月現在)。
自然災害やリパワリングによりリユース可能なパネルが発生しており、当社では外観検査や性能評価を行い、問題のないパネルのみを取り扱います。2023年には当社のリユースパネルを大成建設株式会社の仮設事務所に設置し、同社はNearly ZEB認証を取得しました。
太陽光パネルは地方に設置されており、使用済みパネルの効率的な回収・運搬・リサイクルが重要です。協会のネットワークを活用し、様々な企業と連携して大量廃棄に備えたいと考えています。
太陽光パネル設置業者の声
太陽光パネルメーカーおよびパネル設置業者曰く、
20年前のパネルといまのパネルでは、発電量が 1.2 〜 1.3 倍になっている
その発電量と、パネル更新費用のコスト比較だが、コストメリットは出ないのではないか
よって、FIT 終了後も既存のパネルを使い続けるのではないか(少額になってしまうが多少でも売電できるので)
そんな声が多く聞かれています。
よって、個人的には 2030年以降もそんなにパネルの廃棄はそれほど出ないものと考えています。
坂本裕尚